新光電気グループは、グループの存在意義や価値観、行動の原理原則を具現化したSHINKO Wayに沿い、先進的なテクノロジーをもとに製品やサービスの開発・提供を通じて社会における新たな価値創出に寄与するとともに、多様なサステナビリティ課題の解決に向けた活動を通じて企業としての社会的責任を果たすことにより、輝かしい未来の創造に貢献することを目指しています。多様化・複雑化するサステナビリティ課題への取り組みにあたっては、当社グループとして優先的に注力すべき重要課題を明確化したうえで、全社において重要課題への活動を効果的に推進しています。
新光電気グループは、豊かな環境に貢献することを経営における最重要課題の一つと位置づけ、環境負荷低減に注力してまいりました。2022年に「環境ビジョン2050」を定め、2050年に向けて「気候変動」「資源循環」および「自然共生」の3分野についてグループの目指す姿や基本的なスタンスを明確化するとともに、各分野について中長期目標に沿った活動を展開しています。
「気候変動」への対応においては、最優先で取り組むべき喫緊の課題との認識のもと、国内・海外の全生産拠点において推進体制を整備のうえ、製造プロセスや工場ユーティリティ設備等における省エネルギー化・効率化推進や、再生可能エネルギーの創出および導入によるグリーン電力への切り替え等の施策を中心とした脱炭素化の取り組みを展開しています。また、生産体制強化を目的として新たに建設する工場や建屋については、使用する電力を100%再生可能エネルギーでまかなうなどにより、環境負荷を可能な限り低減した工場を目指した取り組みを進めています。「資源循環」の活動においては、地球における限られた資源の有効活用・リサイクルの最大化をはかるべく、廃棄物の発生抑制やリサイクル等によりゼロエミッションの取り組みを継続的に展開するとともに、製造プロセス等で使用する水資源について使用量の削減と循環利用を全工場において進めています。「自然共生」の活動においては、事業活動による生物多様性への影響を低減することを目的として、社内施設を利用した生物多様性保全活動や全社員への教育・啓発活動を実施するとともに、地域の自治体とも協働した活動を展開しています。
環境課題がグローバルな規模でさらに深刻化する危機的な状況をふまえ、当社グループはものづくりを行う企業の責務として、地球環境と企業活動の調和をはかるべく、さまざまな活動をさらに加速してまいります。
新光電気グループは、SHINKO Wayにおいて、社員の多様性を尊重し成長を支援することを企業指針として定めており、多様な個性や考え方をもった社員がその能力を発揮するとともに自己の成長を実現できる環境を整備することにより、社内においてイノベーションを起こし、企業としての持続的成長を実現することができると考えています。
社員の多様性が尊重されると同時に、さまざまなバックグラウンドや環境を持った社員が働きやすい組織風土づくりの一環として、仕事と個人生活・家庭の調和に継続的に取り組んでいます。育児や介護、治療等の事情を持った社員を支援する制度の整備・拡充をはじめとする各施策の充実を通じて、多様で柔軟な働き方によるワークライフバランスの実現と生産性向上の両立を目指しています。
また、社員の能力や専門性向上をはかるべく、人材育成方針を定め、教育体系を整備のうえ、教育プログラムの運用・充実に注力しています。製造業務に従事する社員向けの教育機関として2021年に「新光テクノアカデミー」を開設し、製造現場において基礎となる技能実践やリスク体感研修等、製造部門に特化した教育を実施しています。本アカデミーでは、製造現場の中核となる人材の育成を目指し、受講対象者の拡充や研修プログラムの充実に継続的に取り組んでいます。
今後も、企業成長の基盤となる社員が、その能力や多様性を如何なく発揮し、誇りとやりがいを持って働くことができる組織風土づくりを進めてまいります。
ステークホルダーの皆様から信頼され、国際社会・地域社会において必要とされる企業であり続けるため、コーポレート・ガバナンスやコンプライアンスの強化、SHINKO Wayに沿った各種施策の実践を通じて企業価値の向上に取り組んでいます。また、国内・海外における新光電気グループ全社員がベクトルを合わせ、高い目標にも失敗を恐れずに果敢に挑戦できるチャレンジングな企業風土の醸成にも注力しています。
新たな成長ステージに向けて、次世代半導体ビジネスの推進や次世代製品における市場競争力の強化、ならびに柔軟かつ強靭な企業基盤の構築等に取り組むことにより、企業としての持続的な成長と企業価値の向上を目指してまいります。