資源循環

廃棄物削減 水使用量削減

新光電気グループのものづくりには、原材料や水などの資源が欠かせません。しかし、世界的な資源需要の増加に加え、気候変動や生物多様性の損失などを背景に、限りある資源を有効に活用し、環境負荷の低減をはかりながら持続可能な社会の実現に貢献していくことがますます重要となっています。このような認識のもと、資源循環を新光電気グループの重要課題の一つとしています。
そこで、「廃棄物削減」と「水使用量削減」について中長期環境目標を設定し、資源の有効活用とリサイクルの最大化を進め、事業継続のリスク低減をはかりながら、サーキュラーエコノミーへの移行と循環型社会の実現を目指した活動に取り組んでいます。
また、資源循環への取り組みをグループ全体として一層強化するため、中長期環境目標を2026年に見直しました。
新たな中長期環境目標における資源循環に関する目標では、対象範囲を国内事業所から海外生産拠点を含めたグループベースに移行するとともに、プラスチック材排出物の有効利用に関する目標を追加し、水使用量削減についても更に挑戦的な目標を設定するなどの見直しを行っています。
なお、以下に記載する目標および実績は、報告対象期間である2025年度までの見直し前の目標および実績を記載しています。見直し後の中長期環境目標については、「中長期環境目標の見直しについて」を参照ください。

カテゴリーアイコン_資源循環.png 水使用量削減

近年、気候変動による干ばつや異常気象の頻発、人口の急増や経済発展に伴う水需要の増大などを背景に、世界各地で水不足や水質汚染といった水リスクが拡大しています。製造工程において多くの水を使用する新光電気グループにとって、水資源は事業継続に不可欠であり、その保全に向けた水使用量削減は当社の重要課題のひとつです。水の再生・再利用や使用方法の見直しを進め、水使用量の削減を推進しています。

リスクと機会

【水資源に関する主なリスクと機会】

リスクと機会_水.png

生産拠点における水リスクの把握

世界各地では、さまざまな水リスク※1があり、水不足や水質汚染、洪水や渇水、水紛争などすでに顕在化しているものもあります。新光電気グループは、事業活動に対する水リスクの影響を適切に把握するため、世界資源研究所(WRI)が提供するAqueduct(アキダクト)を用いて、国内外の生産拠点における物理的リスク、規制リスク、評判リスクなどの水リスク評価を実施しています。
評価の結果、水リスクにおいてリスクレベルが「高(High)」「極めて高い(Extremely High)」に該当する生産拠点は確認されませんでしたが、水ストレス※2においては「高(High)」に該当する生産拠点が確認されました。
なお、水ストレスが高いと評価された生産拠点については、水使用量の削減目標を設定し、水使用量削減を推進しています。

※1 水リスク: 水を要因とする企業活動に影響を与え得るリスク全般。調達リスクから、取水・排水の水質(汚染)に関連するリスクや、規制強化、風評被害などが含まれる
※2 水ストレス:水の枯渇や水質の悪化により生活に必要な水需要が供給を上回り、利用できる水がひっ迫すること

【生産拠点※3の水リスク・水ストレス評価(2025年度)】

水リスク・ストレス評価.png

※3 生産拠点
[日本]
更北・若穂・千曲・高丘・新井・京ヶ瀬工場
[アジア]
KOREA SHINKO MICROELECTRONICS CO., LTD.(KSM)
SHINKO ELECTRONICS(MALAYSIA) SDN. BHD.(SEM)
※4 Aqueduct4.0の評価基準
※5 Aqueduct4.0の評価指標であるOverall Water Risk
※6 Aqueduct4.0の評価指標であるBaseline Water Stress

なお、新光電気グループの取水量を水ストレスレベル別でみると、「低~中(Low-Medium)」レベル以下の地域からの取水が99%を占めています。
しかし、水リスクや水ストレスは変化する可能性があり、また流域ごとにリスクの特性も異なることから、引き続き水使用量の削減および水のリサイクル率向上をはかり、水資源の保全と資源循環の推進に取り組んでいきます。

環境目標

中長期環境目標

■目標

水使用量_中長期環境目標.png

■進捗

中長期グラフ_水.png

■第11期環境行動計画(2023年度~2025年度:3年間)・2025年度目標および実績

2025年実績_水.png対象:新光電気グループ(国内)

活動実績

2025年度は、2020年度水使用量の1.0%(38,270m3)以上に相当する削減効果を施策により積み上げることを目標とし取り組みました。その結果、目標を上回る1.2%(45,733m3)相当分の削減効果を達成しました。
この結果、第11期環境行動計画で定めた2020年度水使用量の3%(114,810m3)以上に相当する削減効果を施策により積み上げる目標に対し、2023年度から2025年度までの3年間累計で3.9%(151,084m3)に相当する削減効果を積み上げ、第11期環境行動計画の目標を達成しました。
なお、2025年度までの中期環境目標である、2020年度水使用量の5%に相当する削減効果を施策により2030年度までに積み上げる目標については、すでに2024年度に達成しております。2026年度からは新たな中長期環境目標に移行しています。
今後も、新しい中長期環境目標のもと、水使用量の削減と水資源の有効活用を一層推進し、持続可能な事業活動の実現を目指していきます。

報告範囲:新光電気グループ(国内)

水使用量削減活動事例

水使用量削減活動は、設備と製造プロセスの両面からアプローチし、水の供給量の最適化、水の再利用、および生産ラインの合理化を中心に行っています。
今後も製品の品質を維持しながら、環境に配慮したプロセスへの改善を継続し推進していきます。

●設備改造による稼働能力の効率化 新井工場(新潟県妙高市) 

対象の製造装置は、前工程(はんだボール搭載工程)と後工程(洗浄工程)で処理能力に差があり、後工程の設備能力を十分に活用できていませんでした。そこで、装置の改造を行い、前工程で処理した製品を後工程に効率的に投入できるようにしました。これにより、後工程の稼働効率が向上し、装置の稼働時間が従来比で3分の1となりました。
これに伴い水使用量も従来比で3分の1となり、2025年8月から2026年3月までの8か月間で水使用量を2,592m3削減しました。

●補給水量の見直しによる最適化 更北工場(長野市)

基板切断時に発生する切断粉を除去する洗浄装置では、洗浄に使用した水をタンクで回収し、フィルターを通した後、再び洗浄用スプレーとして利用することで、水の循環利用を行っています。タンク水面に浮遊する切断粉は、タンクをオーバーフローさせることで排出しており、その排出量に応じて純水を補給していました。切断粉の排出に必要なオーバーフロー量を調査・評価した結果、従来は必要以上の給水が行われていることが判明しました。
このため、洗浄用スプレーの使用量や切断粉の排出状況に応じて補給水量を適切に制御できるよう給水条件を見直しました。その結果、2026年1月から3月までの3か月間で水使用量を985m3削減しました。

●水のリサイクル

製造工程において多くの水を使用する新光電気にとって、水資源の安定的な確保は事業継続上の重要な課題です。
新工場の稼働や新規設備の導入に伴い、直近の取水量は増加していますが、リサイクルの推進により、2025年度のリサイクル率は33%となり、昨年度と同水準を維持しました。今後も、限りある水資源の有効活用に向けて、さらなるリサイクル率の向上に取り組んでいきます。
例えば、洗浄工程のすすぎで使用された水は、そのまま排水せず、汚れの程度で分けて回収します。回収した水は汚れを除去した後、再び製造工程へ送り、再利用します。また、水質に応じて回収・処理することで、水を効率的に再生しています。
このように水を再利用することで、取水量の抑制をはかっています。また、設備への水投入量の最適化を継続的に実施し、製造工程全体における水使用量の削減につながる製造プロセスへの転換も進めています。

【当社の水リサイクル率】
水リサイクル率.png

※7 総取水量には、製造工程で使用した水以外も含まれます。