資源循環

廃棄物削減 水使用量削減

カテゴリーアイコン_資源循環.png 水使用量削減

世界人口の増加、開発途上国の経済成長、気候変動などにより、世界的な水不足リスクが拡大しています。製造工程において多くの水を使用する新光電気グループにとっても、水資源の重要性は事業継続上の重要課題と認識し、水使用量の削減と循環利用を推進しています。

水リスクへの対応

世界的に深刻化する水不足や水質汚染、洪水や渇水、水資源の競合など、水リスクによる影響が顕在化しており、水リスクへの対応は持続的な事業活動を行う上での重要な課題となっています。
新光電気グループでは、水リスクに関するグローバルな評価ツールの1つである世界資源研究所(WRI)のAqueduct(アキダクト)を用いて、国内および海外の生産拠点における物理的リスク、規制および評判リスクなどの水リスク評価を実施しています。
評価の結果、水リスクおよび水ストレスにおいて、「高(High)」「極めて高い(Extremely High)」のレベルに該当する生産拠点はありませんでした。したがって評価時点において、水ストレス「高(High)」「極めて高い(Extremely High)」に該当する地域での取水・排水もありません。
今後も「水ストレス」が「中~高(Medium-High)」の拠点を中心に、継続して水使用量の削減、リサイクル率の向上をはかり、資源循環の最大化に取り組んでいきます。

生産拠点※1の水リスク・水ストレス評価(2022年度)
水リスク評価表.PNG

※1  生産拠点
[日本]
更北・若穂・高丘・新井・京ヶ瀬工場
[アジア]
KOREA SHINKO MICROELECTRONICS CO., LTD.(KSM)
SHINKO ELECTRONICS (MALAYSIA) SDN. BHD.(SEM)
※2 Aqueductの評価基準
※3 Aqueductの評価指標であるOverall Water Risk
※4 Aqueductの評価指標であるBaseline Water Stress

水ストレスレベル別取水量割合(2022年度 生産拠点実績)
水ストレスレベル円グラフ.png

活動実績(2022年度)

報告範囲:新光電気グループ(国内)

2022年度は、「水使用量を2020年度の0.5%分(19,329m3)以上削減する」という目標に対し、それを大きく上回る0.8%分(30,974m3)を削減しました。この結果、2021年度実績(56,671m3)と合わせ、2.3%(87,645m3)を削減し、第10期環境行動計画の削減目標2%(76,000m3)を達成することができました。
削減活動により売上高あたりの原単位※5は減少しています。引き続き取り組みを推進していきます。

総取水量と原単位の推移水_取水量原単位グラフ_2022.png

※5 売上高あたりの原単位:売上高1億円あたりの取水量

水使用量削減活動事例

水使用量削減活動は、設備とプロセスの両面からアプローチを行い、製造工程で使われた水の再利用と、製品洗浄等に使用する水の給水量見直し強化、および生産ラインの合理化を中心に行っています。

〈廃水再利用による水削減〉

高丘工場では、洗浄工程での水使用量を削減するために、純水再生洗浄機の導入を進めています。従来は純水を常時給水し、洗浄後の汚水は全量廃水処理をしていましたが、設備の更新に合わせ純水再生機能付き洗浄機を導入することにより、大きな削減効果が得られます。2022年度に導入したラインでは2,142m3/年を削減することができました。今後も設備更新に合わせ、ほかの製造ラインにも導入をはかっていきます。

対策前

水_対策改善前.png

対策後】

水_対策改善後.png

〈水管理の自動化による水削減〉

高丘工場では、めっき装置の更新に合わせ、給水槽の管理の自動化を進めています。製品の流動状況に応じた給水のOn/Off切り替えおよび最適な給水量への制御を行い、無駄な給水を削減しています。2022年度に導入した設備では、1,283m3/年を削減することができました。

〈生産ライン合理化による水削減〉

工場内では製品毎に異なる製造仕様、治具等の共通化をすることにより生産ラインの合理化をはかり、稼働設備の集約を進めています。新井工場の当該製造工程では、2022年度5,780m3/年の水使用量を削減することができました。